最近、自分の中で“読書週間”に入っている。
とりわけ「小説読みたい病」にかかっていて、
国内外問わず、さまざまな作家の小説を読みあさっています。
最近読んだ中で秀逸だったのは、ナイジェリア人女性作家によるこの本。
『半分のぼった黄色い太陽』
著者:チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ(訳者:くぼたのぞみ)
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最初は少年の成長物語、中盤からは才能と希望に満ちた男女の恋物語、
さらには悩みとまどう経験不足の作家の成長譚として、
またまた全体を通じては、ナイジェリア(ビアフラ)の政治と戦争を活写する
ジャーナリズム文学としても楽しめるという、
一冊で何度も何度もおいしい、骨太な本でございました。
文中でよく出合った、長い鼻息がでるような鋭い表現力。
1977年生まれと、そう年齢が変わらない作家の仕業と知り、
む~と嫉妬&称賛を覚えましたわ(しかも美人だし……笑)。
偶然にも、時を同じくして
若き日本人文化人類学者のかつてのブログ「エチオピア的」
を読んでおり、
アフリカの民族観やアフリカ人の行動・慣習について
ある程度の免疫をもっていたことが功を奏した感じ。
物語がぐっと身近になりました。
いやあ、小説って、ホントにおもしろいですね。
読み終わるのがもったいないなあと思う小説は久々。
またおもしろい出合いがあったらご紹介します。(Ö)