2011-04-30

ようやく五百羅漢図公開

江戸東京博物館で、予定通りならば既に公開されていたはずの「五百羅漢図展」。
地震の影響で開催延期になっていましたが、ようやく昨日から始まっています。

五百羅漢図というのは、東京・芝の増上寺に収蔵されている、
全100幅のスペクタクルなシリーズ掛け軸。描いたのは狩野一信。
河鍋暁斎とかと同世代に生きた、幕末の絵師です。

ようやく公開が実現したこの展覧会のオープニングに、早速行ってきました。
待ち望んでいただけに、「もう会場を閉めますよ」というアナウンスが流れるまで、
じっくりみっちり、なめるように見てきました。


羅漢に限らず、描かれた一人一人のしぐさや表情、着物の柄、目つき、
全部に力が入っていて手抜かりがない。
鼻かんでる人とか、どこか外れている人物が描かれたりしてるのも
おもしろいので、ディテールまでまじまじ見るのが正解
(だから時間を多めにとることをおすすめします)。

会期は7月3日まで。


監修者の山下裕二先生によるスピーチの様子。
安政の大地震を体験した一信の作品が、
この時期に公開されることの偶然と巡り合わせについて、
示唆深いお話をしてくださいました。(ÄwÖ)

2011-04-27

「ふらり」の効用

先日の土曜日は久々の落語(松本では初)。
しかも二つ目の小太郎時代から好きでよく見ていた
柳亭左龍が来るというんで喜び勇んで出かけました。

あ~、リフレッシュした。
左龍の落語は”話芸+顔芸”といえるのですが、
その真骨頂といえるのが「初天神」という噺。
今回の落語会ではその「初天神」も聞くことができ、本望でした。

ところで、東京から引っ越して何が残念かって、
いろいろな文化に「ふらり」と触れられないこと。
落語なら寄席、美術館なら常設展示のように、
ふらりと出かけられる対象が少ないのは悲しい。
しかも市内には映画館がないので(昔はいっぱいあったのに全部つぶれちゃった)、
映画にふらりと行くこともできない。

もちろん、伊東豊雄建築のまつもと市民芸術館とか、
草間彌生で有名な松本市美術館とか、文化施設は充実しているのです。
でも、そういうところでやる舞台やら展覧会は、
前々から「何をやっているかな」とリサーチし、
「この日に行くぞ」と決め、ちゃんと服を選んでお化粧して出かける感じ。
それなりに緊張感があっていいんだけど、
「ふらりと行くこと」にある予定外・予想外のおもしろさは味わえない。

その代わり散歩の楽しみは増えました。
特にこの季節は、自然がどんどん勢いを増しているのが味わえて楽しい。
昨日は燕を見た!(Ö)

花動物。これも春のなせる技。

2011-04-23

はじめましてフリーマーケット

先日 news にもアップしたとおり、
5月3,4日にあをぐみ初のイベント「はじめましてフリーマーケット」を行います。
このイベントはいわば、「place by awo」のプレオープンでもありますです。

ポスター製作を手伝う猫。いや、むしろ邪魔をしている















というわけで我々は目下その準備中。
自分たちが使わなくなったものだけじゃなく、
知り合いにも声を掛け、いなせなセコンドハンドアイテムを集めています。

さらにさらに、メタおいしい焼き菓子で有名な
カフェギャラリー てくてく」と交渉し、
数種類の菓子を販売させていただくことになりました~。やったね。
当日は自由に飲んでいただけるお茶などを用意し、
その場でも食べていただけるようにしようと思っています。

せっかくなのでフリーマーケットだけじゃなく、
あをぐみの仕事を知ってもらうための展示も行う予定。
そのための冊子(「会社案内」と呼んでます)も製作中です。

ゴールデンウィークまっただ中の2日間ですが、Please don't miss it!(ÄwÖ)

2011-04-20

さて、結果は?

先日お伝えした震災復興支援のための「清澄サイレント・オークション」
去る4月16日の19時をもって、終了しております。

その前の15日には「アーティスト・ディ」と称したイベントも行われ、
オークションに出品した作家はもちろん、
参加ギャラリーや一般の人たちなどがたくさん集まったそう。

そこでは、みんなが東北などの被災地のお酒や食べ物を持ち寄り、
今回の震災や原発のこと、そしてこのオークションのことなど
さまざまなお話を活発にされていたのだとか。
いいなあ、参加したかった!

途中でギャラリストや参加作家によるショートスピーチも行われたそうですが、
小山登美夫ギャラリー広報の長瀬さんいわく、
「みなさんが一環しておっしゃっていたことは、
“今自分にできることをやったのだ”というシンプルなことでした」。
さらには、「この最近の盛り上がりで終わることなく、
継続して支援していくことの大切さを話しておられました」とのことで、
きっとこの火が消えずに灯り続けることが、
最大の心の支援になるんじゃないかなあと、遠く松本から思いを馳せる今日この頃です。

オークション結果などはまたサイトにアップされるそうなので、
興味のある人は、ぜひ引き続きのぞいてみてください。(ÄwÖ)

2011-04-16

Yes! 農!!

松本に引っ越してきて、ホームセンター萌えを発病。
だっていろいろなパーツとか、
何に使うかわからない道具がたくさんあるんですもの。
「なんだこれ?」「おお、こんなものも売っている!」と
何時間いても飽きないし、ついつい買い過ぎてしまう。

昨日も全然目的外の買い物をしてしまった。
それがこれ。


ベイビーな野菜の苗が青々と並んでいるのを見てたら
がぜん「農!!」な気分が炸裂しはじめて
生まれて初めて「クワ」とか買ってみました
(しかしプランター農業にクワは必要ないことが後で判明)。

そして帰宅後、以前編集にたずさわった
ブルータス「みんなで農業。」号 を引っ張り出してきて
藤田智先生のベランダ農業入門を読み返してみました。
ふむふむ、トマトは今時期に植えるのがいいのね。

というわけで目下、
小さな小さな「あをぐみファーム」をこしらえてます。
植えたのはブルーベリー、トマト、ブロッコリー、トウガラシ、オクラ、
葉山椒、ネギ、ニンニク、枝豆、パセリ。そして椎茸の原木も買いました。
さあて、ちゃんと育つでしょうか? (Ö)

2011-04-13

「ゴルジ体」って……

引っ越ししてから1ヶ月も経つのに、
段ボール類はまだ1/3ほどが開封されていない……。
そろそろちゃんと整理しなくっちゃ。

そう思って箱をあけたところ、
昔むかし、ちまちまとMacintosh LC630でつくっていた、
こ汚くもおぞましいリトルマガジンが出てきた。

その名も「ゴルジ体」。
「ゴルジ体」→「分泌をつかさどる細胞の器官」→「分泌」→「文筆」という
ひねくれた連想ゲーム的な名付けられ方をした、超個人的メディアです。

名前からして、どうにもこうにもサブカル的。では内容はといえば、
個人的興味以外の何ものでもない(=他の人にとってはどうでもいい)トピックを
ひたすら掘り下げるという、これまたサブカル的なものでした。

おそるおそる開いてみましたが、もう、悶絶。
あまりの恥ずかしさにもんどりうちながら床をゴロゴロ。
これを嬉々として配っていたなんて……!と、
憤死ならぬ恥死(何て発音するんだろう?)しそうでした。
冷や汗と赤面を繰り返した揚げ句、少し痩せた気がする(笑)。

こうやって大人になってきたんだなあ、アタイ。(Ö)

2011-04-08

春が来た

松本に来たばかりの2月末からつい先日までの約1ヶ月。
生命の危機を感じるくらいの寒さに「本当にここで生きていけるのか」という
疑問さえ湧き上がったものでした、まじで。

内装工事中にともなって、所々にドアや窓がなかったり、
暖房器具が小さなストーブ1つしかないというハンデはあったものの、
部屋の中でもコートやマフラーが手放せない。
そうやってロシア人のおばさんみたにどっぷり着込んでも、
どこからか入り込む冷気に体中が硬直したり、
両足の指全部と両耳にしもやけができてかゆさに身もだえしたり……。

でも春は来るんです。
ここのところ3日ほど気温がマイナスに届くことはなく
部屋の中ではとりあえずコートが脱げるようになりました。
うれしい、ほんとうに!

春がこんなにうれしかったことって、今まであっただろうか。
花粉が降り注ごうが、黄砂で景色が黄色くなろうが、
春、ありがとう!!!















写真は松本ではなく、先日取材で訪れた神戸の、
冬と春の魚がまざって並ぶ商店街の様子。
いかなごのくぎ煮が出始めると「おお春が来る」とうれしくなります。(Ö)

2011-04-05

想いを込めて「落札!」

東日本大震災から早くも3週間。

被災地のリアルな状況が日に日に明らかになるにつれ、
何ができるのかという自問の末、
何もできないんじゃないかという焦りと、
何かができるに違いないという希望とが、
毎日心の中で交錯している今日この頃です。

そんななか、いつもお世話になっている東京・清澄の小山登美夫ギャラリーから
被災地支援のための特別企画についてお知らせをいただきました。

その名も「サイレント・オークション」。

小山さんのところのほか、清澄ギャラリーコンプレックスに入る
数ギャラリーが一緒になり、
被災地支援の寄付を募るために開催されます。


そもそも同ギャラリーは震災後すぐに寄付金を送付しましたが、
作家から「自分たちも何かしたい」との声が多かったことから、
「じゃあみんなで!」と、新たにこのオークションを企画したとか。

で、同オークションはどう展開されるのか……。
まず作品は、専用サイトに4/14~16まで展示されます。
すでに展示公開され、入札も始まっています!

そして入札には3通りの方法があります。
1.小山登美夫ギャラリーで直接
2.専用サイトから
3.ファックスで
すべての入札の締め切りは、4/16の7:00pm。

具体的な入札方法や参加作家、参加ギャラリー、
そのほか情報はぜ~んぶ下記サイトに詳細があります。
www.kiyosumicomplex.com

今のところ出品作は一部しかアップされていませんが、
準備でき次第お目見えするので、お目当ての作家作品があがっていなくても、
毎日チェックすることをおすすめします。

時には、言葉より激しく心に効くのが美術作品。
作家にとってもギャラリーにとっても、そして運良く落札した人にとっても
特別な想いのこもった作品になるのではないでしょうか。(ÄwÖ)

2011-04-04

あをぐみの“場所”

あをぐみはようやくこの3月から、
企画デザイン会社として本格的にスタートしました。

築70年超の古い物件の2階部分が
その“企画デザイン部門”のオフィスになっています。
今後もここを拠点に、グラフィックデザインを中心とした
さまざまなデザイン提案をしていきます。
(我々がどんな仕事をしているかは「これまでの仕事」をご参照ください)

じゃあ1階は?
ふふふ、そこはこれからあをぐみの“場所”として
広くオープンさせる予定になっています。

具体的には、
・“ピープルパワー”な商品に会えるショップとして
・いいアイデアが浮かぶカフェとして
・楽しく笑える“出会い系”バーとして
・「つくる」を楽しむワークショップスペースとして

アイデアはいっぱいあるので
どれだけ実現できるか、が鍵となるわけですが
愛される”場所”となるよう、
そしてできるかぎりのアイデアが実現できるように
日々邁進しております。(ÄwÖ)

あをぐみについては、こちら
MAPは、こちら

カウンターもできました。いえい。