2012-08-22

『メルセデス・アイス』のチラシとポスター

いよいよ公演日間近となった
TCアルプ出演の『メルセデス・アイス』
@まつもと市民芸術館。
脚色+演出は白井晃さん。
『ネコの星』に続いて、
あをぐみが宣伝美術を担当いたしました。

TCアルプメンバー自らが配っていることもあり、
市内でもよく見かけるようになったチラシやポスター。
もちろんあをぐみショールームにも貼ってあります。

ご覧になった人はお気付きかとおもいますが、
今回は何と虫尽くしのビジュアル。
長く伸びるビルの影も虫のパーツでできてます。
TCアルプの佐藤卓くんは
かなり虫が苦手のようですが、
このビジュアルにはもう慣れたかな(笑)?




今日は、長くなりますが、
そのチラシとポスターについてお話しようかと。

印刷は一般的に、CMYK(シアン、マゼンダ、イエロー、ブラック)の
4色のインクで印刷されます。
が、今回はM(マゼンダ)を使わず、
その1色分にシルバーのインクを使ってます。
色味を抑えることで、物語の世界観にあった
クールで独特な雰囲気を狙いました。

この雰囲気を出すのにもう一役買っているのが、
インクを刷る順番です。

デザインしている段階で僕は、
Y → C → シルバー → B の順番で
印刷することを想定していましたが、
印刷所のプリンティングディレクターからは、
「Y → C → B → シルバー の方が
うまくいきそう」との言葉が。

・・・予想外。
僕としては、シルバーが最後になると
インクの透け具合が想像つきにくかったのです。

特にブラックとシルバーを掛け合わせて
シンボルとなるビルのグラフィックをデザインしていたので
刷り順が変わると
見本と仕上がりでかなり雰囲気が変わりそうだぞ・・・。

でもここは現場を信じることにして、
ご助言通りの順番にし、
いよいよ刷り出しに立ち会いました。

結果はというと、これが予想以上によかった!

チラシがお手元にある方は、
いろいろと角度を変えて光を当ててみてください。
ビルの表情がかなり変化して見えますよ。

当日のお芝居ももちろん
たくさんのスタッフが協力してどんどん仕上がっています。
その結晶を観るのがとっても楽しみであります。(Ä)