先日、門構えのいいお蕎麦屋さんに入りました。
テーブルも使い込まれていい味出しているし、
店員さんも“職人”という感じの雰囲気……
なのに、なぜだ。
そこでかかっていた音楽はアイドル系。
女の子の甲高くて甘ったるい声が、
蕎麦をすするズルズルという音をかき消すように
店内に響いていました。
やはり最近行った、
暗めの照明がいい雰囲気のビストロ系のお店でも、
嵐(ジャニーズの嵐ね)がかかっていて
のけぞってしまいました、思わず。
音楽の力って意外なほど強いもんですが、
その力を見過ごしちゃっているお店、割と多い気がします。
と、偉そうに書いてきて、
はたと思いだしたことが。
先日、探していたCDが手に入ったんで、
何気なしにお店のプレイヤーで再生して浸っていたところ、
親子連れのお客さまがいらっしゃいました。
最初は楽しそうに店内にいらしたそのお2人ですが、
だんだん顔が硬直してくるではないですか……。
あれ?
そうでした。
そのCD、ドラァグクイーンの歌手が歌う、
やさぐれた歌詞のシャンソンでございましたよ。
「そしてわたしは手首を切った~♪」とか
「男に春を売る仕事~♪」なんていう歌詞……そりゃあ引くわ。
あのときのお客さま、ごめんなさい。
もうあんなCDはお店でかけませんので、
懲りずにまたぜひ遊びにいらしてください(苦笑)。(Ö)