あをぐみがエディトリアルデザインを担当した
『白隠 衆生本来仏なり』
(別冊太陽 日本のこころ 203/平凡社刊)が発売になりました。
白隠は禅僧であって職業画家ではないのですが、
質・量ともにとんでもない作品をたくさん残しています。
その作品は、先日のブログ(1、2)でもお伝えしたとおり、
現在、東京・渋谷のBunkamuraで行われている
『白隠 禅画に込めたメッセージ』展でたっぷり堪能できます。
僕らもこの展覧会で実物が見られることも楽しみにしつつ、
日々デザインをしていました。
監修もこの展覧会同様、芳澤勝弘さんと山下裕二さん。
別冊太陽の白隠特集も、展覧会同様に、
とっても楽しめる一冊に仕上がりました。
図版タップリで作品集としても充実していますが、
生い立ちから「禅」の考え方についてもじっくり学べます。
絵の迫力やそこに込められたユーモアも
白隠の魅力のひとつではありますが、
そうしたメディアを使って
幕府や政治を厳しく批判し続けた姿勢もハンパない。
当時、発禁本になってしまうくらいでしたからね〜。
こういう姿勢もとてもカッコイイです。
思い返せば、独立してひとりで仕事をはじめた頃に
山下先生の年賀状をデザインさせていただきました。
そのときのデザインが、
白隠の「百壽」という作品をパロったものだったな〜。
あれから10年近くが過ぎたけど、
こうしてまた山下先生と一緒に仕事ができ、
白隠の本がデザインできるなんてほんとにうれしい限り。
これからも初心を忘れずに
(これは世阿弥の言葉だけど……)精進していきます。
この本も、多くの人に楽しんでいただければ幸いです。(Ä)