2012-12-27

愛しの白隠さま2


前回のブログの続きとして、
現在 東京・渋谷のBunkamuraで開催中の『白隠展』レポート を。

まあ、展覧会で実物の画を見るとやっぱり迫力が違いますね。
あをぐみではここのところ白隠関連の仕事をしていたのですが、
作品は写真でしか見ていなかったので、
本物を見るとその違いにう~むとうなる。

で、そんな白隠作品のなかから、
企画編集担当Öが気になった作品を
ひとつだけ紹介します。

これこれ、この作品。


かわい〜おさるさんの画……と思うでしょうが、
さにあらず。
同時代に 活躍した吉田兼好(徒然草の著者です)の姿を
嫌みタップリに描いたものです。

白隠は、とにかくひたすら
禅の真理を人々に伝えていこうとした
“時間の足りない人”ですから、
徒然なるままにひぐらし硯に向かいて……などと、
のんびりゆったりと構えている兼好が好きじゃなかったみたい。
そんなやつ、サルだぜ! というわけです。
そういう気持ちを隠さず画でも表わしちゃう白隠。
何だかかわいいわ。

ユーモアも気骨もある白隠を表わす一枚、でした。(Ö)