2014-11-09

赤瀬川原平さん(其の3)

フリーのグラフィックデザイナーとしての活動のきっかけになった仕事のひとつに
『日本美術観光団』(朝日新聞社)があります。


装丁はかの南伸坊さん。
あをぐみÄは本文のレイアウトを担当しています。
憧れの人たちとお仕事できたのは、これまた刺激的な経験。

そして赤瀬川さんの装丁のお仕事で、
もうひとつ忘れられないものがあります。

それが尾辻克彦著、河出文庫の『父が消えた』と『肌ざわり』。



2冊ともÄがイラストを描いています……しかもCG。
グラフィックやエディトリアル中心の自分の仕事の中では、
CGはかなりレアな表現方法です。

できあがったカンプを携えて、打ち合わせのため赤瀬川邸の「ニラハウス」へ。
『肌ざわり』のイラストで表現された、
布でできたトマトのぶつぶつしたディテールの話で盛りあがったのですが、
そういうディテールに着目するのが、
実に赤瀬川さんらしいなとうれしくなりました。

赤瀬川さんは語り口がとっても優しいからか
打ち合わせにお邪魔したはずが、結局楽しくおしゃべり。
帰り際、新刊をお土産にいただいてしまうなど贅沢な時間となりました。

つづく(Ä)