2024-07-29

もっと知りたい喜多川歌麿

あをぐみが編集とエディトリアルデザインを担当した『もっと知りたい喜多川歌麿』(東京美術刊)が発売中です。




浮世絵と聞いて、真っ先に北斎や広重の風景画を想像される方も多いかもしれませんが、浮世絵にもいくつかジャンルがあり、なかでも「美人画」といえばやはり喜多川歌麿です。


名もなきふつーの女性から、当時のトップアイドルのドヤ顔まで、さまざまな表情を描いた歌麿。

その美人画は当然ポートレートとしても楽しめますが、江戸の女性たちの生活や嗜好を知ることのできる貴重な資料、でもあるのです。


華やかな浮世絵作品をバンバン描くその裏で、たびたびお咎めを受けたり、果ては牢屋に入れられたり。それでも屈することなく、あの手この手を駆使しながら絵師であり続けた歌麿の姿を知ることで、画の見え方も変わるかも。著者である田辺さんの鋭くもあたたかい考察や長年の研究が凝縮した、わかりやすく奥深い一冊。じっくりお読みいただけるとうれしいです。(äwö)

2024-07-08

別冊太陽 新版 武井武雄の本

 武井武雄ファンのみなさま、そして前号が手に入れられていなかった方にも朗報です。

あをぐみがエディトリアルデザインを担当した『新版 武井武雄の本 幻想世界のマルチアーティスト』(別冊太陽 日本のこころ 317/平凡社刊)が、内容も装いも新たな“新版”として発売中です。


“新版じゃないほう”をブログで紹介した時から、もう10年も経っている! ……光陰の速さに衝撃を受けました。

過去に担当した別冊太陽をリニューアルするのは、実に初めての経験でした。

自分でも、“新版じゃないほう”のデザインを気に入っていたこともあり、どこまで手を加えるかはなかなか悩ましい判断でもありました。

できるだけ活かしながら、細かなところをアップデートしておりますので、見比べていただけるとうれしいです。

それにしても、武井武雄作品にはいつ見ても新たな発見がある! と感服しています。

デザインを進めるなかで、推しの作品がさらに増えたり、前回気づかなかった魅力にも出合えました。

そうそう、“新版じゃないほう”の出版は生誕120周年を記念してのことだったので、そこから10年経ったということは、武井武雄が生誕130周年を迎えた、ということでもあるわけです。

というわけで現在、東京の目黒区美術館で「生誕130年 武井武雄展」が開催中。

別冊太陽で紹介されている作品も多数展示されているので、本と合わせてお楽しみいただけます。

僕もひと足先に見てきましたが、これだけの数の作品を一度に観られることはなかなかないので大満足。岡谷市のイルフ童画館を訪れたことがある人でも大満足できるのではないかと、確信しています。(ä)

会期は8/25まで。