2016-08-30

広重の信濃路

歌川広重といえば、教科書やら美術史本などにも必ず出てくる浮世絵界のビッグネーム。
その広重が描いた”ご近所”の風景に出会ったので、うれしくなって激写してきました。
はい、こちら。


『「木曽海道 六拾九次之内」三拾弐 洗馬』。
えーと、読み方は「キソカイドウ・ロクジュウキュウツギノウチ サンジュウニ セバ」です。
東京・広尾の山種美術館で開催中の「浮世絵 六大絵師の競演―春信・清長・歌麿・写楽・北斎・広重―」で展示されていました。
*写真は主催者の許可を得て撮影しています

ちなみに「木曽海道六拾九次之内」は、江戸と京を結ぶ中山道の各宿に取材した大揃物。
出発点としての日本橋と、板橋から大津までの69の宿場が紹介されています。
この洗馬のほか、松本近辺でいうと「塩尻」や「本山」「奈良井」「贄川」「下諏訪」、少し戻って「和田」などが旅情タップリに描かれています。

余談ながら、今回初めて知ったのですが、
洗馬という地名は、北はずれの「あふたの清水」で、木曾義仲の家臣今井四郎兼平が義仲の乗馬を洗ったことによるんだそう。
へええ……。

山種美術館の展覧会では、このほかに写楽の大首絵なども展示されていて見ごたえ十分でした。


会期は9月29日まで。(Ö)